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大学前リクルートセンター☆JOB,STa

代表者挨拶

リーマンショックでボロボロになった
母校の後輩たちの姿に
胸が詰まりそうになった。

私が大学前でキャリアを事業にしようとしたきっかけは、就活に疲れきった母校の後輩たちの姿に直面したときでした。当時はリーマンショックの影響で、新規採用を控える企業が続出していて、売り手市場だった前年度とは雲泥の差で、後輩たちは厳しい就活を強いられていました。私は長年、株式会社リクルートで人材採用に携わってきたこともあって、母校の関西大学体育会水上競技部から就活のポイントや、どうすればこの厳しい環境を打破できるのか、OBとして後輩たちに話してほしいと要請を受けたのです。そのときに、ひとり一人の部員と、じっくり話をしました。世代は離れていてもクラブの後輩だというだけで話にも熱が入り、まるで兄弟のように時間を忘れて夢中になって相談に乗っていたんです。それがきっかけで、野球部、アメリカンフットボール部などからも要請があり、大学のOBとしてアドバイスするようになったのです。当時の私は、リクルートを辞め、自ら事業を立ち上げようとしていたときだったのですが、自分自身の中で何を生業にしてけばよいのかビジョンが描けていませんでした。そんなときに大学の後輩たちと出会い、先輩にすがってくれる姿をみて、これを事業にして成功させようと心に誓ったのです。

親兄弟にはなれなくても、
お節介な近所のおじさんみたいなOBに
なろうと思った。

最近は、随分と地域コミュニティが希薄になってしまい残念ですが、私の幼い頃には、お節介を焼く近所のおじさんやおばさん、お兄さん、お姉さんたちがまわりにはいたものです。「大きくなったら、何になりたいんや?」『学校の先生になりたい』「そしたらしっかり勉強して、大学に行かんとアカンなぁ」…そんな何気ない会話の中で、子どもたちが将来を意識する機会があったり、親や兄弟ではない近所の他人に、いろんな相談をしてみたりすることもありました。血は繋がっていないし、生活をともにしているわけではないのに、近所の人たちは大切な家族のような存在でした。大学生たちから見れば、私は兄貴というには烏滸(おこ)がましい年齢ですから、せめて近所のお節介なおじさんにはなれると思ったんです。もちろん学部やゼミ、所属クラブは違いますが、同じ大学の先輩後輩という接点さえあれば、敷居も随分低くなると思うんです。私たちだって話題に事欠かないですし、何よりもOBOGとして、経済合理性をちょっぴり超えて、母校の人たちを応援したいという贔屓心はあって当然だと思うんです。だから私たちは徹底して、母校を代表する世界で一番お節介なOBOGを目指しています。

学閥というコトバは嫌いじゃない。
先輩、同期、後輩、
母校の全員が家族みたいなものだから。

少し前の話ですが、かつてリクルーター制度というものがあって、出身大学の後輩に直接アプローチして、いい人材を1人でも多く採用していこうという動きがありました。ある企業では、トップ営業マンを人事に抜擢して、いい学生を口説き落とすところもあったほどです。それがいつの間にか採用活動はスマートになり、採用広報からエントリーシート、説明会、面接と、どの企業も同じ流れで学生を採用を行っています。エントリーシートだけでいい学生なのかか見極められるわけがないと思う自分と、たくさんの学生をわずかな時間で見極めなければならない人事の方の大変さも知る自分がいて、正直複雑な気持ちではあります。けれど、そんな環境を少しでも変えることができたら、もっと違う形で優秀な学生と企業を結び付けられたらと、大学前リクルートセンター☆JOB,STaを運営しています。大学前リクルートセンター☆JOB,STaには、必ずその大学のOBOGのスタッフを配し、学生たちがどんなことを経験し、どんなことが得意で、特徴があるのか、学生一人ひとりが持つすばらしさを発信していくために、自分の兄弟姉妹だと思って、最大限のパワーを尽くすように指導しています。学生が大人にどう自分自身を伝えられるか、その術を知らない学生に自信を持たせることはもちろん、自分のダメなところまでもしっかりと認識させてあげることも忘れていません。私たちが企業理念に掲げる「母校の発展に寄与する」というものは、母校に関わるすべてが立ち寄ることができる“母港”として、働く道(キャリア)を発見でき、気づく場所でありたいということが本質。ですから、在校生だけでなく、卒業生にとっても自分のビジネスのきっかけ・チャンスになるような『母校オープンコミュニケーションプラットフォーム』として、ビジネス系の投資ファンド、ベンチャーキャピタルの事業といった情報も発信し、母校に関わるすべての人のための“母港”となれるよう努めています。将来的には卒業生たちのビジネスを増やす事業、結婚ビジネス、学ぶ事業、最終的には終活事業など、母校の人たちのよりよい“母港”となるために、必要なことであれば人材だけでなく幅広い事業展開をしていきたいのです。何かあれば“母港”に頼れる、そう思ってもらえることが私たちの最大のモチベーション。だから私は学閥というコトバが嫌いなどころか大好きで仕方ないのです。

ほとんどの学生が第4コーナーから走り出す。
体力(自分自身のネタ)があれば十分でも、
それがなければ走りきれない人もいるから。

今、就活は4年生からの活動になるので、トラックに例えれば第4コーナーだと言えます。今までいろんな学生と話をしてきましたが、ほとんどの人がこの第4コーナーに入ってから就活をスタートさせています。だからここからスタートをして選考で少しつまずくだけで、最後の直線を走りきれない学生もいるんです。結局、就活というものは、大学時代の4年間をどう過ごし、そこでどう成長してきたかを選考では問われます。部活やアルバイトでの成功体験、ボランティア活動への参加や学業でのエピソードなど、そんな様々な活動の中で自分がどれだけ成長できたかということで、人事はポテンシャルを見極めようとしています。そのときにネタとなるものがどれだけ蓄積できているのかで、就活というレースを最後まで走りきれる体力に差が出てしまうのです。だから私たちは、第1コーナー(1年生)から、職を意識できる機会を創出しようと、働く意味、意義をしっかりと学び、持たせられるアルバイトや、プレゼンテーション力が身につくアルバイト、熱い学生同士が達成感を味わえるエピソードが生まれるようなインターンシップ的アルバイトを厳選し、そのサポートをすることからキャリアアドバイスをスタートさせています。それも、内定が出るまでの間だけではなく、卒業して就職したあとのキャリアの相談にも、生涯取り組んでいくことが私たちの責務だと考えています。

大学前で事業を行うということは、
悪い噂ひとつで何もかも失うということ。
それくらい覚悟してはじめた事業だから。

大学前でこの事業を行うということは、メリットとともに大きなリスクが伴います。ひとつ問題が起きれば一気に噂は広まるでしょうし、大学生全員、そして母校をも敵にまわすことにもなりかねません。けれど私は思うんです。それだけ覚悟を持って取り組めばいいし、それが私たちにとって緊張感になればいいと。リスクを回避することよりも、大学前にいることで後輩たちのリアルな息づかいや生活、不安や喜びを感じ、母校が変化していく姿を直視しながら、私たちのサービスそのものも上質に変化させていけばいいだけだと思っています。そして、そのリアルな空気を感じられる環境にいるからこそ、必要以上に飛び交う情報を精査する力、交通整理する順序を見極められ、後輩の人生、そして母校の発展のために道を正し、導くことができると考えています。加え、大学前という環境ならではのたくさんのイベントも、私たちだからこそ実現させることができます。例えば、就職人気企業へ就職した20代OB・OGによる漫談形式のセミナーや企業の魅力を肌で感じれるセミナー、大手家電メーカー・自動車メーカー・大手商社・大手金融各社を始め、母校出身の経営者・役員がいる有名企業や、母校出身の採用人事が活躍する企業のセミナー、同じ大学の4回生で大手人気企業や憧れの企業に内定した就活トップランナーの就活ガイダンスなど、私たちの考え、理念、コンセプトに賛同してくださった先輩や企業、OBOG経営者をはじめ、大学前リクルートセンター☆JOB,STaで就活を成功させた人たちが協力して後輩を応援してくれています。そんな母校を想うつながりを、47都道府県のうち、半分の地方国公立大学前にも順次開設していく計画でいます。現時点で目指している就職・転職エージェント事業としては、若いうちは東京や大阪など都会で自己成長しながら世の中を知り、プロフェッショナルな人材になってもらえる支援を行い、いずれは地元や母校のある地方で、新しい事業、地元の良さを生かした新しいビジネスや既存地場産業の成長をマネジメントできる人材として戻っていく、そんなサポートも担えればと考えています。

アドバイスした学生たちが
どんな幸せな人生が送れたのか
それをこの目で確かめるまでは。

世代・エリアを越えて架け橋になる“母港”になれるかもしれない、そう実感しはじめたのはここ最近のこと。うれしいことに、兄弟姉妹で大学前リクルートセンター☆JOB,STaを訪れてくれる学生が増えはじめてきたことがきっかけです。中には兄弟で違う大学に通い、別々の大学前リクルートセンター☆JOB,STaを利用してくれている学生も現れはじめています。こんな学生たちの姿を見て私は誓ったんです。彼ら彼女たちが大人になり、その子どもたちがまた、大学前リクルートセンター☆JOB,STaに足を運んでくれるために、何としてもこの事業を続けていかねばならないと。そのとき、私はもうこの世にいないかもしれないですが、大学前リクルートセンター☆JOB,STaを発足した精神とその想いは、永遠に継承しつづけられるものにしていきたいと思っています。けれど、たった1つだけ見届けたいということがあるんです。それは、私がキャリアアドバイスした学生たちが、以降どんな人生を送ることができたかということなんです。できれば当時アドバイスしたときの、あの言葉があったから最高の人生が送れたという言葉が聞ければ御の字です。その一言が聞けるまでは、私は目を瞑るわけにはいかないですし、簡単に引退はできないと思っています。まだまだ母校や後輩たちのためにやりたいことが山のようにありますからね。

DaiLand株式会社
代表取締役社長 嶋田 大介